雲谷等益筆「虎絵屏風」の修復

 ヴァッサー大学は、1861年に米国ニューヨーク州に設立された私立大学で、かつてセブンシスターズと云われた有名女子大の一角を占めていた。1864年に設立された美術館は、米国初の大学附属の美術館と言われ、22,000点を超える作品を所蔵している。
 助成対象は、江戸時代初期に活躍した雲谷派の絵師、雲谷等益(1591-1644)による屏風で、1999年に卒業生により寄贈を受けたものである。竹林の端にある崖に佇む虎がしっかりとした筆さばきで描かれ、そのユーモラ現状、本紙、表装ともに著しく劣化が進んでいるため早急な修復が必要な状態であり、米国東海岸の日系工房にて本格的な修復が行なわれる予定。

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