ルーマニア・モルドヴァ地方におけるバリネシュティ聖ニコライ聖堂保存修復のための事前調査 |
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バリネシュティの聖ニコライ聖堂は1499年頃に、シレット一帯を治めていた領主ヨアン・タウトゥにより、邸宅内の礼拝堂として建てられた。この聖堂は、中世モルドヴァ建築の中では初期の類型に属するもので、シンプルな長方形平面に基づいている。外壁にはめ込まれている装飾された丸形陶板が特徴である。また、聖堂のフレスコ画は当時の美術の頂点を極めたものであると言われており、緻密な構図と大胆な筆致により画家の表現力が際立っている。 本調査では、2003年から実際の修復事業に取りかかるための事前調査を行う。 |