作者不詳 紙本金地著色六曲一双屏風「一の谷・屋島合戦図」のうち左隻「屋島合戦図」          (縦138cm 横348cm)

エドアルド・キオッソネ東洋美術館(ジェノバ、イタリア)の屏風の保存・修復

 平家物語に題材をとった源平合戦図屏風で右隻に一の谷合戦、左隻に屋島合戦が大観的に描かれている。作者は不詳であるが、大画面の視覚効果を重視するより、各個の逸話場面の描写を重視しており、江戸時代初期の物語屏風絵が一扇ごとに逸話を描く押絵貼形式に移行してゆくきざしが本図からみてとれる。
 昨年度は右隻「一の谷合戦図」を修復したが、今年度は左隻「屋島合戦図」を昨年度と同様、オランダ・ライデンの修復所で修復する。

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