胎蔵界 (縦451.7p 横368.5p) |
紺紙金泥両界曼荼羅図 |
弘明寺(ぐみょうじ)所蔵の両界曼荼羅は、二幅そろっており、近世江戸時代の模写とはいえ、空海在世当時の高雄曼荼羅(国宝)を、大きさまで含めて倣おうとする意識が明確に認められる、極めて重要な遺品である。 現在、この請来本両界曼荼羅の大きさで転写された優品として、東寺の元禄本(江戸時代、重文)と神護寺の高雄曼荼羅(国宝)の金・銀泥本があるが、本品も模写本の遺品として重要な曼荼羅である。 しかも、東国(関東)に伝存している例は、数少なく貴重である。 修理は2ヵ年間で行い、燻蒸、解体、裏打紙及び表面の汚れ除去、さらに補紙・裏打の後、乾燥・補彩を行う。 |