阿形 (像高278cm)


木造金剛力士立像(2躯)

ヒノキ材を用いた寄せ木造りで、肉どりは凹凸に富んで面貌体躯とも力動感に溢れ、衣文の彫りは写実的で、簡にして要を得ている。全体に烈しい動きを示しながらそこに不自然さはなく、力強さを感じさせ、金剛力士像としてすぐれた表現に達している。伝統に則った通有の姿の二王であるが、頭髪やもみ上げを彫り出すのは珍しい。作風から鎌倉時代後期の像立と思われる。
矧目がゆるみ。一部の後補が像容を損じているので、解体修理をして復元をする。

Copyright (C) The Sumitomo Foundation. All Rights Reserved.

前ページに戻る