「住吉物語絵巻」の修復

 1602年に創立されたボドリアン図書館は、オックスフォード大学に所属する図書館群の総称であり、その中の一つである日本図書館が本品を所蔵している(日本関連書籍は13万点以上を所蔵し英国内最大規模を誇っている)。
 修復助成対象は、江戸期17世紀後半に制作された奈良絵本「住吉物語絵巻」3巻で、顔料の質や緻密な描き込み、金箔の使用量などから大名家に所蔵される最上級の仕立てのものとされる。「住吉物語」は、継子(ままこ)いじめの物語の代表作で、継母のいじめに耐えかねた姫君が住吉の尼君のもとに身を寄せ、そこにかつての求婚者が現れてめでたく結ばれるという、平安時代に起源をもつ物語である。
 現状は、中巻は、紙折れや皺、下巻は、虫穴が多数あり、早めの修復が望まれる。日本 へ移送のうえ国宝修理装潢師連盟の専門家により修復を行う。

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