ジュルジェヴィ・ストゥポヴィ修道院
ドラグティン王礼拝堂(セルビア)壁画修復

 ジュルジェヴィ・ストゥポヴィ修道院は、セルビアの中世の首都ラスにあり、ユネスコの世界遺産に登録された「スタリ・ラスとソポチャニ」にある。1282〜1285年に建造されたドラグティン王礼拝堂は、ステファン・ドラグティン王により修道院に寄進されたもので、広さ約25u、高さ約3.8mの建物の内部に13世紀中頃までの中世セルビアの伝統的な壁画(フレスコ画)が描かれている。
 壁画は長年放置されてきたため風化による劣化、戦争による破壊、いたずら書きや加筆、ろうそくの煤や埃などにより、鮮明に目視できない状態となっており、不純物の除去、傷や穴の補填、補彩、予防措置等を施し、本来のフレスコ画に近づけてより良い状態で将来に残すことを目指す。

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