ボストン美術館(アメリカ)所蔵
「羅漢図」の修復

 ボストン美術館は、浮世絵5万点超と肉筆日本画4,000点を所有。日本絵画のコレクションとしては世界第一級の水準を誇る。
 修復助成対象の「羅漢図」は、鎌倉時代に制作された全16幅からなる十六羅漢図のうち15幅が伝わったもので、墨書銘によりかつて奈良・法華寺に伝来したことが判明しており、南都仏画の重要作例とされる。
 現状は、全体に経年による強い横折れや料絹の断裂、欠損等、著しく危険な状態に至っており、展示ができない状態であり、急ぎ全面的な修復が求められている。
 掛幅装や額装、まくり(表装がなく絵のみの状態)のままとなっているなど各幅で形状が相違しているため、すべて本来の掛幅装に戻すべくボストン美術館内において修復作業が行われている。

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