セントルイス美術館(アメリカ)所蔵「菊・秋草図屏風」の修復

 セントルイス美術館は、1879年の設立で約35,000点の美術品を所蔵しているが、その中でも日本美術品は4,000点以上所蔵している。
 修復助成対象の「菊・秋草図屏風」は、 17世紀後半〜18世紀前半の作品で、伊年の丸印があり宗達派の絵師によるものと思われる。菊は、白、オレンジ、赤の3色で盛り上げ技法で描かれているが、擦れて色が剥落している。秋草は、白萩、すすき、桔梗が描かれており、たらし込みによる葉の描写も特徴的である。
 現状は、1920年の取得当時から脆弱な状態が100年近く続いており、修理せず放置されていたため展示に耐えない状態である。
 修復作業は、ワシントンDCの日系修復所にて行われる予定。

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