ネルソン・アトキンス美術館(アメリカ)所蔵「十三仏図」の修復

 1933年に開館したネルソン・アトキンス美術館は、約35,000点の世界中の美術品を幅広く所蔵しているが、その内、日本美術品は2,000点以上所蔵している。
 修復助成対象の「十三仏図」は、14〜15世紀頃の作品で、人の死後、追善供養のため初七日から三十三回忌までの忌日を司るとされる十三仏が描かれている。同種の十三仏図が形成された時代の初期のもので、截金(きりかね)が施され鮮やかに描かれている。
 現状は、縦の皺、折れ、ひび、絵の具の剥落など損傷がひどく、展示出来ない状態で、収蔵以来42年間展示されていない。2017年の日本ギャラリー改修後、本品の展示を計画しており修復が急がれる。
 修復作業は、ニューヨーク在住の日本人修復師が行う予定。

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