フリーア美術館(米国)所蔵日本画修復のための材料調達

 フリーア美術館は、1923年にスミソニアン初の美術館として設立され、日本の作品は、奈良から明治初期まで約6,000点を所蔵し国宝級の美術品も少なくない。
 本件は、修復に必要となる特殊な裂(きれ)などの材料調達を助成するもの。 
 修復対象の「立姿美人図」は江戸時代初期の浮世絵師である懐月堂安度(かいげつどう あんど)による18世紀前期の肉筆浮世絵である。豊満な横顔の美人、体を大きく「く」の字に反らす構図や肉太な筆致は作者の特徴をよく表している。
 パネル内の格子の酸化による悪影響を受け、また1960年代に行われた不適切な処置により色落ちや変色等が生じているため、修復の上、掛軸に仕立て直す予定。修復作業は、フリーア美術館自らが行う。

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