ケルン東洋美術館(ドイツ)所蔵「阿弥陀来迎図」の修復

 ケルン東洋美術館は、ウィーンの大企業家一族の出である美術品蒐集家アドルフ・フィッシャーにより、東洋芸術のあらゆるジャンルに亘ってその歴史的な展開を一望できるようにしたヨーロッパ初の美術館として1909年に設立された。
 修復助成対象は、2体の菩薩を従えた上品な阿弥陀如来が蓮の台に乗って浄土へ導く様子が描かれており、截金が施された大変豪華で美しい作品である。
 現状は、過去の修復で額装にされており、本紙に多くの折れ、絵の具の欠落、金箔の剥落等が目立ち、非常に脆いため展示できない状態である。全面的に修復し、掛軸に仕立て直す予定である。修復作業は、日本で行われている。

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