ウィンチェスター大聖堂(イギリス)所蔵 彩色聖書の修復

 ウィンチェスター大聖堂は、1500年の歴史をもつイギリス国内最大級の英国教会の大聖堂のひとつであり、現在見られる大聖堂は1093年に完成したもの。
 修復助成対象は、1160年にヘンリー主教の指図にもとづき、6人の画家が制作に携わり、高価な絵の具や金箔などが用いられた大変豪華な聖書(58.4cm x 40.0cm、936ページ)である。過去幾度も修復され、最後の修復は、1948年であった。現存するものは4分冊になっている。
 現状は、背の部分が非常に脆く不安定になっており、前回の修復に使用した接着剤が悪影響を及ぼしていて、特にイラストが描かれているページの傷みがひどい。本事業によって、解体および必要な箇所を補強し、安定したオリジナルの状態に戻るように全面的な修復を行う。 

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