イスラーム時代のフルブック都城址(タジキスタン)出土の壁画断片の保存修復

  タジキスタン国立古代博物館が所蔵するフルブック遺跡(同国南部)出土の壁画断片は、イスラーム時代初期11〜12世紀の制作と推定されている。同種の壁画は、ウズベキスタンのサマルカンドから出土しているほかに類例がなく、当該時代の壁画の様相を知るうえで、大変貴重な資料である。
 しかしながら、壁画は断片化により図像の鑑賞が困難であり、また長い間土中にあったため非常に脆弱化している。
 本年度は、将来的なタジキスタン国立古代博物館での展示を目指し、断片をより安全に取り扱えるように補強処置と図像の再構築を実施する。

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