サラミナ島(ギリシャ)パナイア・ファネロメニ修道院聖堂壁画の修復

  パナイア・ファネロメニ聖堂の壁画は、画家マルクによるポスト・ビザンティン時代の代表的壁画(1735年)。3,000以上の場面(図像)を有し、トルコ支配下のギリシャにおけるビザンティンの伝統の継承と発展を知る上で貴重な文化財である。
 本件は、煤で覆われ損傷の著しい壁画を洗浄、修復することでその全貌を明らかにするというもので、本年度は聖堂祭室中央部分の修復を行い聖堂全体の修復を完成させる。ギリシャの美術の歴史において、従来手つかずであった研究分野に多くの知見を提供する美術史上の基準作となることが期待される。
 

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