中国内蒙古自治区トルキ山遼墓出土 「彩色木棺」の修復と保存

 彩色木棺は2003年、内蒙古自治区通遼市トルキ山の遼代墳墓(10世紀)から発見された。被葬者は皇族か高位の物であると判断される。木板材を組合わせた棺で、棺台、内棺、外棺の3つから構成される。木棺に施された精緻なレリーフと彩色は、中世東アジアにおける工芸技術の水準を示すものとして貴重であり、日本の平安文化などと比較研究すべきものである。しかし、保存状態の問題から中国国内においても発掘調査時を除いて公開されたことがない。保存修復作業は、棺台、内棺、外棺について2006年度から4年計画で保存処理を進めている。

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