米国ハーバード大学美術館所蔵 
伝菱川師宣筆絵巻(3巻)の修復

 江戸時代、1684〜1694年頃の伝菱川師宣筆「風俗図巻」三巻。第一巻は春の花見、第二巻は隅田川の夏の風景、第三巻は秋の遊郭が描かれている。江戸の四季風俗を描く画巻の制作には、菱川師宣とその工房が精力的に取り組んでいたと推定され、現在東京国立博物館、大英博物館、ボストン美術館などにも作品が残っている。
 絵の具は非常に良い状態で残っているが、本紙の絹が裏打紙から浮き上がって剥がれつつある。特に第二巻の傷みがひどく、絵の端から本紙が裂けつつあり、早急な修復が求められている。修復期間は3年、修復作業は日本で行われる。

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