トルコ共和国カマン・カレホユック遺跡 における遺構保存

 トルコ共和国のほぼ中央に位置するカマン・カレホユック遺跡は、径280m、高さ16mの丘状を呈す。調査の主目的を『文化編年の構築』に置き、1985年に考古学的予備調査、1986年本格的発掘調査に入り現在に至る。中近東世界には数万を超す丘状の遺跡があり、19世紀以来発掘調査が行われているものの、遺跡保存に関しては有効な手段がないまま放置されているのが現状である。この20年間、現地で入手可能な資材を利用し丘状遺跡の保存の在り方を探って来た。本年度は、北区34発掘区の中でポプラ材を使用している10区の保護屋根の骨組みを鉄骨化し、保護屋根の耐久性強化と作業の効率化を図る。

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