シリア・パルミラ東南墓地H号墓の修復と復元

  H号墓は、2002年パルミラ遺跡東南墓地において新たに発見された地下墓であり、発掘調査の結果、紀元後113年にタイボールによって建造されたことが判明した。この墓には家族が饗宴する姿を描いた彫像付石棺や葬送用胸像がはめ込まれた棺棚が、破壊されることなく原位置を保っていた。それゆえ、この地下墓を修復・復元し、人々に当時のパルミラでの葬制の一部を垣間見てもらいたいと考えている。そのために今回の修復・復元には地元シリアの資材と技術を採用し、修復後の維持管理が可能な方法をさぐりたいと考えている。

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