ルーマニア・モルドヴァ地方におけるバリネシュティ聖ニコラエ聖堂
保存・修復事業

  ルーマニア北部、かつてモルドヴァ公国が栄えた地には中世の教会及び修道院が数多く現存する。ゴシック様式とビザンチン様式が折衷し、内外の壁面全てをフレスコ画で覆う形式は異例で あり、現在7つの教会・修道院が世界遺産に指定されている。バリネシュティ聖ニコラエ聖堂は15世紀末、領主ヨアン・タウトゥにより一族の墓所として建設され、16世紀半ばに外壁壁画が描かれた。特異な建築様式と良質のフレスコ画は世界遺産指定を受けている他の聖堂に見劣りしない。2002年5月から11月にかけてルーマニア文化省と共同で調査 の後、2003年5月より建築物及び内外の壁面に描かれた絵画の修復を開始し、本年度で完了する。

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