ケルン東洋美術館(ドイツ)所蔵 「祇園祭礼図屏風」の修理

 ケルン東洋美術館の創設者アドルフ・フィッシャーが明治の中頃日本で購入した本屏風は、線描闊達、人物表情の変化に富み、祭りの活気が漲る江戸時代、寛永年間(1624〜44)の傑作である。本屏風に描かれた祇園祭礼巡行は、サントリー美術館蔵六曲一隻の「祇園祭礼図屏風」とメトロポリタン美術館蔵二曲一隻の「鳥居図屏風」の左扇の図に続き、元来襖仕立てであったものと検証され、2007年秋のサントリー美術館新館の特別展にて3点を揃えて展示される予定になっている。
 購入後100年を経過して、全体に絵の具の剥落、擦れ、ひび割れ、破れ跡が目立つようになり、日本への展覧会出品を機会に根本的な修復を行う。

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