アフガニスタン流出文化財「壁画片」の保存修復

 7〜8世紀作と推定されるアフガニスタン流出文化財仏教壁画片は、バーミヤーン遺跡、フォーラーディ遺跡の石窟から不当にも切り取られ、わが国に流入してきた。これらは、在りし日のバーミヤーン仏教芸術を今に伝え得る数少ない貴重な文化遺産である。これらの壁画は、藁スサを混ぜた土壁の上に水性絵具で描かれているため、脆くて衝撃に非常に弱い。すでに脆弱な旧処置もみられる。今回、これらの壁画片を数点選択し、先行事例が少ない中、修復材料、修復方法について実験と調査研究を模索し、壁画片の保存修復方法の確立を目指す。

Copyright (C) The Sumitomo Foundation. All Rights Reserved..

前ページに戻る