ボストン美術館(アメリカ)所蔵 曾我蕭白筆「芭蕉鶏図」及び「朝比奈首曳図」の修理

 曾我蕭白(1730〜81)は江戸時代の絵画史において異彩を放つ、奇矯で幻想的な表出を特色とする画家である。ボストン美術館の蕭白コレクションは100点を超える大規模なものだが、この中から2隻の屏風を修復する。
 「芭蕉鶏図」屏風は1770年代、蕭白が40歳代の作品で、30歳代の作品に比べやや平面的だが、筆致は激しく鋭角的である。絵の表にも裏にもしみが出ている。
 「朝比奈首曳図」屏風は1763〜64年、蕭白が33〜34歳頃の、力強くユーモアの溢れる作品。ひび割れのようなものが多数出ている。

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