1号木棺(高 約60p 幅 約80p 奥行 約50p)
百按司墓木棺
百按司墓(むむじゃなばか)は沖縄県今帰仁村字運天に所在する琉球史上著名な墓。墓の名称である「按司」は沖縄のグスク(琉球語で城)を築いた有力な首長の呼称で、百按司墓は「数多くの按司の墓」の語義を持つ。今回修復する木棺は、歴史資料「中山世譜」(1697年)に、中国年号の弘治13年(1500年)の記銘のある木棺として記録されている。
 木棺は、3基あるが、沖縄県に現存が確認できるものは他に無い。構造は木製家型で、漆を塗り銅の金具により飾りが施されている。
 琉球漆器の中でも最古資料であるだけでなく、琉球の工芸技術(漆芸、金工、木工)、葬制、琉球史を考える上で極めて重要な資料で早急に修復保存を図る必要性がある。

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