銅剣(全長 26.7cm 刀部幅 3.0cm)                             イモガイ貝輪                 
                     把頭部(全長 3.75cm)                         (直径約7cm〜9cm 幅約2cm)

吹上遺跡出土品(銅剣・イモガイ貝輪)

  吹上遺跡は大分県日田市北部の吹上原台地に所在し、県史跡に指定されている。1995年度の調査で、弥生時代(紀元前3世紀〜1世紀)の有力者の墓とされる甕棺(かめかん)墓(ぼ)7基、木棺墓3基が見つかった。副葬品からは、銅剣や銅戈(どうか)などの武器類、貝輪、勾玉などの装飾品が多数出土し、そのうち577点が平成22年に重要文化財に指定された。
 今年度修復する銅剣は、切先、端部の錆化が進行しつつある。また、イモガイ製貝輪は素材の脆さに加え水漬け状態で出土したため、出土時に応急処置を施したものの、経年とともに処置面の剥落が進行している。ともに、早急な保存修理が必要な状態である。

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