像高80.0cm

木造一鎮上人坐像

  広島県尾道市の西郷寺は、正慶年中(1332〜1334)、時宗の遊行六代一鎮上人(1278〜1355)が開基と伝わる。一鎮上人像としては、京都・長楽寺像(57歳像)、新潟・称念寺像(77歳像)があり、本像の相貌は長楽寺像に近く、南北朝時代も早い時期の寿像であると考えられる。本像の優れた作行きからみて七条仏所の仏師の手になることは間違いなく、この時期を代表する時宗頂相彫刻といえる。
 裳先部分の虫損など虫害の進行がみられ、また、本体各部材の矧ぎ目のゆるみや、背面材中央部の大きな干割れがある。修復は燻蒸により虫害の進行を止めるとともに、虫損部分について原状回復を図り、併せて彩色の剥落や干割れの進行を止める。

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