像高179.0cm

木造十一面観音立像

  広島県庄原市の圓福寺は、南北朝時代に南朝方楠正行(楠正成の子息)の遺臣によって建立されたという寺伝が残り、寺の紋章は菊水紋(楠氏の家紋)が使用されている古刹である。
 本像は、県内には数少ない一木造りの所謂丈六像である。顔面は摩耗しているが眼は木眼で威厳をとどめ、面相は重厚感に満ちている。全体的には浅彫りの簡素な装飾の観音像だが、地方色豊かな仏像で、広島県北部地方には数少ない平安時代前期の作品と見られる。
 現状は、像全体に虫食いがみられ、木質も風化が進んでいる等傷みが激しくなってきており、早急の修理が必要である。修復は2カ年計画で行う。

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