鉄剣 4号甕棺墓出土 全長 47.3p 刀部幅 3.2p

吹上遺跡出土品

 紀元前2世紀から1世紀頃にあたる弥生時代中期後半の日田地方の有力者の墳墓群の副葬品である本件は、青銅製の銅剣・銅戈、鉄剣などの武器類、南海産の大型巻貝を使った腕輪、ガラス玉、硬玉製(こうぎょくせい)
勾玉(まがたま)を含む装飾品で構成される。
 今年度修復する4号甕棺(かめかん)出土の鉄剣は、鞘と把部の木質が部分的に残存しており、剣の有機質部分の構造を検討する貴重な資料であるが、木質部分の剥落が著しく進行し、また剣身も鍛造特有の層状のサ
ビ化と剥落が進行している。
 本事業は、緊急性の度合いに若干の差異はあるものの全ての出土品に保存修理を施し、より安定した状況での保存を図る。

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