本紙 縦 125.0p 横 40.0p

 絹本著色 朝鮮使節騎馬図

 本図は、江戸時代中期を代表する浮世絵師宮川長春(みやがわちょうしゅん)(1682〜1752)が描いた風俗画。彼は肉筆画専門の絵師で、艶麗で気品ある美人画を得意とした。
 馬上の人物は、帽子や衣服等から朝鮮使節の一人であることがわかる。長い煙管を片手に煙草をくゆらせ、休憩しているのであろう。馬には、うさぎ・籠に入れた二羽の鶏・手桶が括り付けられ、馬子が馬に草鞋を履かせている。ストーリー性豊かで、朝鮮通信使や当時の風俗を生き生きと描いている。
 本紙に折れや破れがみられ、顔料の剥落や糊浮きも進行していることから、新規の裏打ちや顔料の定着を行い、表装を新調する。

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