武家諸法度草稿1巻  本紙 縦 32.9p 横 131.6p

 紙本墨書 武家諸法度草稿および紙本著色墨書
惟康親王
(これやすしんのう)願文本著色

 金地院は、南禅寺の塔頭寺院の一つで、江戸時代初頭に、徳川家康や秀忠の政治顧問として敏腕を振るった本光国師以心崇伝(いしんすうでん)が住持した禅宗寺院。崇伝は、徳川家康の外交事務を管轄したほか、武家諸法度や公家諸法度の制定にあたって、その起草をしたことでも著名。    修復対象は、元和2年(1616)10月に改定された武家諸法度の崇伝自筆草稿で、重要文化財に指定されている。しかし、料紙の表面に手擦れが目立ち、紙継ぎの糊離れもすすみ、早急な保存修理を必要としている。
 さらに惟康親王(これやすしんのう)願文(がんもん)は、鎌倉幕府第7代将軍惟康親王が、文永11年(1274)父宗尊親王の百箇日法要時に作成した願文。華麗な装飾料紙に書かれた類例の稀少なもので、こちらも重要文化財に指定されている。こちらも武家諸法度と同様に、紙継ぎの糊離れがすすみ、折れもみられる。

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