像高 109.5p 坐高 67.7p

 木造大応国師坐像

 本像は、寄木造・玉眼嵌入による本格的技法がみられる像。鎌倉期以降に盛行した頂相(ちんぞう)彫刻(ちょうこく)のなかにあって、作ぶりの優秀さ、造立年代の古さ、稀少性において、重要な位置を占めている。
 同じ大応国師の彫像としては、愛知県妙興寺像(重要文化財)があるが、かの像が国師の壮年期の姿を写した寿像であるのに対して、円福寺像は国師晩年期の姿を写したもので、数少ない大応国師像の中にあっても国師の実像を伝えるものとして貴重である。
 近年虫喰いや鼠害をはじめ、各所で矧ぎ目がゆるみ、彩色の剥離等の損傷が進行しており、早急な保存修理が必要。

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