本紙 縦 31.0 p 横 46.9p

  足利尊氏書状・紙本著色 小田政治・氏治・治久肖像

 法雲寺の創建は正慶元年(1332)、足利尊氏が常陸国守護の小田治久に命じ、復庵宗己(ふくあんそうき)(中国の名僧中峰明本(ちゅうほうみょうほん)に師事し13年間修業)を招いて開山、勅願寺としたのが始まりと伝えられている。法雲寺には、小田家当主7代治久(はるひさ)、14代政治(まさはる)、15代氏治(うじはる)
三代の肖像画が残されている。すべて紙本著色・軸装の肖像画で、室町時代及び安土桃山時代の作品である。
 法雲寺は小田氏の菩提寺ともなっていたことから、多くの寺宝が残されている。今年度の修復対象は、足利尊氏が復庵宗己に上洛するよう招聘した書状と小田家当主の肖像3幅の4点を予定する。
 4点とも全体にわたり劣化が著しいことから、軸装を解体し、本紙及び表装の欠落、亀裂、折れの補修、シミの除去等を実施し、保存を図る。

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