本紙 縦 187.1 p 横 121.5p

絹本著色 五百羅漢図

  本図は朝鮮時代・15世紀の作品で、中央に彩色を用いて釈迦三尊などを描き、その周囲を埋め尽くすように羅漢と広大な山水を水墨で表す。五百羅漢を一幅に描く作品は珍しく、さらに異なる彩色法による仏画と山水画を合わせ持つ点で極めて注目すべき作例である。
 絵の具層の剥落が進行中で危険な状態にあるため、剥落止めを実施する。本絹には多くの横折れが発生し、亀裂、絵絹の欠失が始まっている。また、過去の修理で絵絹にはめ込まれた旧補絹が著しく鑑賞を妨げている。 一昨年度から3ヵ年の計画で修復しており本年度で完了する。

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