本紙 縦 135.0 p 横 65.0p

  絹本著色 十六善神像

  本図は、当地で出生し当寺で剃髪した京都知恩寺三十世住職岌州(ぎゅうしゅう)が、天正年間(1573〜92)に京都から正徳寺に将来したものと伝わる。
 釈迦如来坐像、普賢菩薩、文殊菩薩の三尊を上部中心に据え、画面の左右に梵天、帝釈天などの十六善神を配し、玄奨三蔵を最下先端に続いて深沙大将等十八神が続く形式となっている。描写は、細部まで精巧で宋画の影響が認められることから、制作年代は室町時代と思われる。
 現状、経年のため画面全体に大小の折れが入り、折れ山を中心に料絹の剥離、剥落が著しい状態である。このまま放置すればかろうじて残っている画絹も剥落してしまうおそれがあるので、全面的な修復が必要である。

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