金剛界 本紙 縦 136.0 p 横 126.0p

絹本著色 両界曼荼羅図

 両界曼荼羅は、金剛界・胎蔵界の2つの曼荼羅を併称したもので、両部曼荼羅とも呼ばれる。 本図は、鎌倉時代末頃の制作とみられるが、通
常よりも広い幅の料絹を使用しており、そのような例を他に求めにくいため、特別な制作意図があったと思われ貴重である。本来、描き表装であっ
たが、現在は江戸時代の修理の際に整えられたと思われる緞子仕立てになっている。
 絵具の剥落の他、経年劣化による料絹の脆弱化がみられ、折れ、亀裂、そこからの剥落が顕著である。絵具・料絹の剥落止め、折れ伏せを施し・折れ再発防止に太巻きを作製し、保存を図る。 昨年度から3カ年の計画で修復しており本年度は2年度にあたる。

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