十王台細頸壺 高 27.4 p 口径 15.0p

十王台遺跡出土「壺型土器」

  東関東における弥生土器の研究は、他の地域と較べて遅れていたが、山内清夫氏が、「日本先史土器図譜」(1939)において、十王台遺跡出土の土器を基準に、「十王台式」を設定し、研究の先鞭を付けた。本件の2個の土器のうち写真の細頸壺は、その時に基準資料として掲載された4個の土器の1つであり、学史的に重要な位置を占める。その後の研究は、この山内清夫氏の発表をもとに展開しており、十王台遺跡出土の土器は当該期の土器の研究の重要な資料となっている。
 現状は古い修理の劣化が進んでおり、展示が出来ない状況にある。修理により、展示・研究に安心して活用が可能となり、文化財の保存・活用に
大きな意義がある。

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