本紙 各 縦 105.5 p 横 48.0p

十六羅漢(らかん)図

 本十六羅漢図は、わが国で中世に流布した李竜眠様や禅月様或いは和様のものとは異なる、気分が大きく筆線もしっかりした、類品の少ない、珍しい作例の優品である。
16幅は画風の幅が広く、濃彩を施したものと線描性の強いものに大別される。16幅同時の制作ではなく、画風の違いは制作の年代差を示すと考えられる。鎌倉時代の制作と見られるが、前者についてはさらに検討を要する。
  本紙の欠失や糊離れが見られ、画面全体の折れも多い。5カ年計画で16幅を修復する予定で、本年度は4年目となる。

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