本紙  縦 77 p 横 41p

日像像

 妙顕寺は、鎌倉時代後期に日像(1269〜1342)により創建された日蓮宗寺院で、日像は、日朗、日蓮に師事した後、はじめて京都に日蓮宗をひろめた僧侶として有名である。 本像は、妙顕寺に伝来した日像の肖像画で、大和絵の手法で描かれ、像主の風貌を良くとらえ表現したものと認められている。本像の制作年代は日像没後まもない頃と推定され、日像像の最古例として貴重なものである。
 経年劣化により全体に料紙の脆弱化が進み、特に折損傷が著しく、折山箇所の欠失の危険性が極めて高い状態にあるばかりでなく、絵具の膠着力低下による粉状化も進行し、早急な保存修理を必要としている。

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