本紙  縦 188.5 p 横 83.3p

薬師十二神将像

 新宮神社が所有する本図は、縦長の比較的大きな画面の中央に薬師如来、左右に日光・月光両菩薩と十二神将を描き、画面上方には八個の月輪に十一面観音等の尊像が表され、上方の色紙形には聖武天皇施入勅願文を書写している。南北朝時代の作品で、背景に群青を配し、全体に尊像を明るい色調で仕上げているところに特徴がある。             新宮神社はかつて薬師寺の荘園地であった蒲生郡に位置しており、当地が天平時代以来の薬師寺と密接な関係にあったことを示す絵画として貴重である。 画面全体にわたって横折れが著しく、折れ山に沿って料絹と絵具層の亀裂、剥落が進行し、危機的な状況に瀕していることから、今年度から2カ年の計画で修復を行う。 

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