|
像高 83.3 p |
釈迦如来坐像 |
現在無住の松本寺の本尊。等身大の釈迦如来坐像 で、近年の調査により、天文9年(1540)に宿院仏師(戦国時代に奈良を中心に活躍した大工関係出身の俗人仏師)の源次、源三郎らによって造立されたことが明らかとなった。 像内の墨書銘に「仏師源次」とあるのは、現在知られる中では、宿院仏師が「仏師」を名乗った最も早い例であり、宿院仏師の誕生を告げる記念碑的作例といえる。源次の初期の作にふさわしく、九重の蓮華座を備え、漆箔仕上げとする、重厚な姿を示す。 矧ぎ目の緩みのほか、台座の損傷が著しく、構造補強や欠失部を補作するなど本格的な修理を行う。 |