本紙 縦 101.4p 横 40.5 p

阿弥陀六地蔵十羅刹女像

 本作品は、恵心僧都源信(942〜1017)の姉安養尼が感得したと伝えられてきた阿弥陀来迎図であるが、画面上端色紙形の銘文から徳治二年(1307)の制作になることが判明する。この時期の仏画の紀年銘作品は乏しく貴重であるうえ、阿弥陀来迎に六地蔵と法華経所説の十羅刹女とを配する、図像上でも類例のない作品でもある。
しかし、本紙に多数の横折とそれに伴う亀裂が発生しており、絵具層も剥離しやすくなっていて危険な状態にある。修復は、剥落止めの後、肌裏紙を含めた旧裏打紙を全て打ち替え、表装・桐箱も新調し、保全を図る。

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