普賢菩薩坐像 像高19.5p 釈迦如来坐像 像高36.0p 文殊菩薩坐像 像高 25.8p

旧円覚寺(えんかくじ)彫刻

 円覚寺は、第二尚氏三代尚真王によって首里城に隣接して建てられた王家の菩提寺で、琉球を代表する名刹であったが、沖縄戦で壊滅的な被害を受け、現在では廃寺となっている。旧円覚寺彫刻はそこに安置されていた仏像群で、爆風によって破損し、戦時の混乱のなか放置されてきた。戦後まもなく木彫片が収集され、その
後1973年の調査で、同寺の仏像群は日本的な技術によって制作された一群と中国的な特徴をもつ一群に分けられることが指摘された。
 各木彫は、破損・剥離・虫食いなどがひどく、一体として完全な状態の像はない。  昨年度から4カ年の計画で、釈迦三尊(釈迦如来、文殊菩薩、普賢菩薩)像、羅漢像(八躯と一首)の修復を行っており、本年度は、胎内に作者と製作年(寛文10年【1670年】)が墨書で記されている釈迦三尊像の修復を中心に実施する。

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