(身丈前 115cm  身丈後 126cm  身幅 26p 袖丈 61p)  

くろむらさきじはすからくさきんらんかりぎぬ

黒 紫 地 蓮 唐 草 金 襴 狩 衣

 この狩衣は、奈良豆比古神社で毎年10月8日に行われる翁舞(室町時代より600年以上続けられている伝統芸能で重要無形民俗文化財)に用いられた装束である。
 黒紫の地の全面に金欄で蓮唐草文様を表しており、かつて舞台で映えた様が偲ばれる。作者は不明であるが、民衆の伝統芸能に用いられた装束としては入念な技術が用いられている。おそらく、桃山時代から江戸初期の制作と推定され、能装束として古例に属するものである。
 2カ年の計画で修復する。修復では、弱っている地裂を補強し、かつ金糸の剥落止めを行い、衣桁に懸けての展示ができることを目標としている。

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