影向松図  (縦170.0p 横180.0p)

絵馬「影向松図(ようごうまつず)」「南蛮船図」

 杭全神社絵馬堂には、江戸時代初期から明治に至る絵馬や扁額が伝わっている。大阪は第2次大戦の大空襲で多くの社寺が焼失し現存する絵馬類も少なく、戦災を免れた杭全神社の絵馬類は江戸時代の大阪の歴史民俗を知る貴重な資料といえる。
 影向松図絵馬は奉納年不詳だが、橘守国(たちばなもりくに)(1679〜1748)の筆によるもので、画格も高い。描かれた松は、江戸時代まで境内にあった松である。また、寛永4年(1627)銘南蛮船図絵馬は、朱印船貿易で活躍した平野の末吉家が無事帰国を感謝して奉納したものである。
 汚れや彩色絵具の剥離・脆弱化が見られ、燻蒸、彩色の剥落止め等を行う。

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