私家集 大中臣能宣朝臣集下 (本紙 縦26.2cm  横17cm)

冷泉家私家集

 冷泉家に伝えられた私家集4巻83冊196帖は、その内多くが現存する流布本の親本でもあり、わが国の和歌文学の根本資料として極めて貴重なものである。
 今回修理が予定されている5冊のうち「大中臣能宣朝臣集(おおなかとみのよしのぶあそんしゅう)上重之女集(しげゆきのむすめしゅう)」と「大中臣能宣朝臣集(おおなかとみのよしのぶあそんしゅう) 下」は、料紙が特に美しく、修理によって元の姿が復元されれば、王朝の美を現代によみがえらせるものとなる。
「有房中将集(ありふさちゅうじょうしゅう)」と「入道三位季経集(にゅうどうさんみすえつねしゅう)」は、寿永百首家集の歌人のものであり、いずれも鎌倉時代の書写で、最も原本に近いと考えられることから貴重である。
また「時明集(ときあきらしゅう)」は、平安時代中期の写本で、殊に流麗な筆使いは美術史上からも注目される。
 「大鏡」は、平安時代後期に成立した歴史物語で、藤原道長を中心とする藤原氏の栄華を記す。冷泉家本は仮名遣いに古態をとどめ、学術的に大変貴重な資料である。今年度は、巻第二の修理を行う。

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