金剛界 (縦359.6p 横360.8p)

紺紙金泥両界曼荼羅図

   弘明寺(ぐみょうじ)所蔵の両界曼荼羅は、二幅そろっており、近世江戸時代の模写とはいえ、空海在世当時の高雄曼荼羅(国宝)を、大きさまで含めて倣おうとする意識が明確に認められる、極めて重要な遺品である。
 現在、この請来本両界曼荼羅の大きさで転写された優品として、東寺の元禄本(江戸時代、重文)と神護寺の高雄曼荼羅(国宝)の金・銀泥本があるが、本品も模写本の遺品として重要な曼荼羅である。
昨年度胎蔵界、今年度は金剛界の修復を行い事業は完了する。

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