(面径 17.3cm)
青龍三年銘方格規矩四神鏡 
 この鏡は、最近その存在が新たに確認された方格規矩四神鏡で、「青龍三年」銘をもつことで注目される。この鏡には同じ鋳型で作られた同笵鏡が2面知られており、本例は3例目になる。「青龍三年」は中国・魏の年号で西暦235年にあたり、日本で出土した紀年鏡の中では最も古い年号である。
 「魏志倭人伝」によれば、邪馬台国の女王卑弥呼は景初3年(239)に魏に使いを送ったが、彼らは正始元年(240)に銅鏡百枚などを下賜されて帰国している。この鏡もその中に含まれていた可能性は十分考えられ、前方後円墳の出現やヤマト王権の成立などの、考古学・古代史上の重要な問題を解く鍵の一つになるものと予想される。
 現状、ブロンズ病が進行し、各所に細かな剥離が見られるので、脱塩・安定化・樹脂補強処理を行う。

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