帝釈天立像  (像高168.8cm)
木造梵天・帝釈天立像 
かつて京都の古寺のひとつである妙法院に伝来し、江戸時代(享和元年、1801年)に元慶寺に移されたことが判明している梵天・帝釈天立像。
 梵天・帝釈天はそれぞれインドのブラフマー神とインドラ神に由来し、仏教に取り入れられて護法神となった。日本でも古くより信仰を集めたが、奈良時代には多くの作例が知られるものの平安時代の遺例は少なく、10世紀後半に位置づけられる本像は本格的な作風からも平安時代の貴重な遺例のひとつである。
 現状両手、両足の先が本体より遊離しているほか、足下のホゾと後補の台座の接合が悪いため自立させると転倒の危険がある。本年は、3カ年の修復計画の最終年度にあたる。

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