(像高82cm)

だつかつかんしつぞうぼさつざぞう
脱活乾漆造菩薩坐像

本像は、数少ない天平時代の脱活乾漆像の遺品で、豊かで均整のとれた面相や体躯、写実的な衣褶表現に、天平時代の特色が認められ、技法的にも造形的にも優れた水準を示す貴重な作である。
 現状は、本体乾漆部の風化、虫蝕・腐蝕がみられ、大きく欠損している。また、後補の紙貼り・泥地・金泥彩等が剥離変色して像容を損ねている。本体欠損部の乾漆による補足、虫蝕・腐蝕部の樹脂等による強化、後補紙貼り・金泥等の除去等の修理事業を昨年に引き続き実施し、修復は完了する。

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