(総高122.8cm  像高102.7cm)

もくぞうだいいとくみょうおうざぞう
木造大威徳明王坐像

等身大よりやや小さい本像は、平安時代後期から鎌倉時代初期に一般的な一木割矧造(いちぼくわりはぎづくり)の技法と、怒りを抑制的に表した上品な印象、洗練された優美な作風から、平安時代12世紀の作と推定される。大阪府下には大威徳明王像の古例は少なく、現在のところ、本像は府下最古の例として貴重である。
 しかしながら全体に虫蝕・腐蝕が進み、加えて後補の彩色、接合が像容を損じて不自然な部分も見受けられる。
 修復は、矧目を取り離して、強化・修整・復元等を行なうとともに、旧状の
回復を図る。

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